輝くような未来

Life

あの情熱はどこへ行った。
あのじりじりと焼け付くような灼熱の情熱だ。
その場にいても立ってもいられなくなるような強烈な熱を放つ情熱だ。
たしかにそんな情熱がかつてのオレの中にはあった。
そして、焼けつくような焦燥感を、味わいたくもないのにさんざんオレに味わせてくれた。
そんなものは、いっそ捨ててしまいたいと思うほど強烈なものだった。

だが、今、その情熱は消え去ってしまった。
そんな情熱なんて、なくていいさと思えるほどにはオレはまだ人生を達観できていない。
かといって、また、あの焼けつくような焦燥感にさいなまれるぐらいなら、
死んだほうがましだという気もしている。

それならお前はどうしたいんだ?
もう一人の声が聞こえてきた。
ただ単純に老人が老いていくことの怖さをあらためて痛感しているというだけのことだろう。

未来がまだ目の前に広がっていたころ、オレは不安の中で膝を抱えて震えていた。
もちろん輝くような未来ではない。
だから、不安がいつもオレの体にまとわりつき、体の自由を奪っていたのだ。

オレはどこまで行けるのか?
このまま終わってしまうのか?
自分の限界には目をつぶり、ひたすら自分自身を強く見せようとしていた。
「強さ」の意味も分かっていなかったくせに。

今ならわかるのか?
再びもうひとりのオレがつぶやいた。
もちろん今も「強さ」の意味なんてわからない。
ただ、その「かけら」みたいなものは見えた気がする。

「強さ」とは、決して人を力でねじ伏せるようなマッチョな筋肉ではない。
むしろ、負けを負けと認めず、粘り強くくらいついていく力だと思う。
人生を「勝ち負け」の二元論で語ることは非常に危険だ。
「勝ち負け」ではなく、ただひたすら自分の足を前に進めていく動作の繰り返しだ。
どんなに嫌なことがあっても、さんざんSNSでたたかれたとしても、
ただひたすら自分の足を前に運んでいく。
そうすれば、いつかは報われると信じて…

たとえ一度もチャンスがめぐってこなかったとしても(それを想像するのはかなり
残酷なことだが)、最終的に自分自身を高めることができたと考えることができれば、
おそらくその人は無敵だ。
だが、世の中、そんなにうまくは回らない。
チャンスがあまりにも長く自分にめぐってこないことを感じると、どうしても
情熱は消え去ってしまう。
それがおそらく今のオレだろう。

そう、ようやく最初に話した「情熱」の話に戻ってきたというわけだ。
つまり、ループは一巡した。
このままループを回り続けるか、ループを飛び出して別の世界へ飛び出すか?
世間では別の世界に飛び出すことのほうが、いいことのように言われている。
それはリクルートのような転職会社の宣伝に踊らされているのではないか?
案外、ループの中で回り続ける人生もいいかもと思えるようになった。

いずれにしても、人生は短すぎる。
あなたに「情熱」は、残っていますか?
もし、残っているなら、それを大事に育ててあげてください。
それは、必ず(と言っていいほど)消え去っていくものだから。

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