Smile

今日こそは!

さあ、魚よ。かかってこい!俺のエサは新鮮だぞ。きっと魚界SNSでも「今夜のおすすめグルメ」として話題になってるはずだ。頬っぺたが落ちるくらいおいしいぞー!…あれ? 魚って頬っぺたあったっけ?まあ、そんなことはどうでもいい。とにかく、今すぐ食...
Life

月明かりの航海

僕は、この小さなヨットで一人旅を続けている。波を切るたび、船体が低く唸り声を上げるけれど、それはむしろ頼もしさの証だ。「こんな小さな船で、どこまで行けるんだ?」って?ふふ、案外、ずっと遠くまで行けるものさ。この旅も、もう5日目。嵐の夜も、静...
Friend

光の旅の物語

今、私は空にかざした一枚の葉っぱを通して、光の速度を感じようとしている。葉脈の隙間から、細く鋭く漏れてくる一筋の光。それが、私の瞳に届くまでの時間を計算してみる。光の速度は、1秒間に地球をおよそ7周半するほどの速さ。葉っぱの隙間から私の目ま...
Friend

ずっと、好きでいてね

ママ、ねえ、ママ。私のこと、好き?ふと、手をつないで歩きながら聞いてみたくなった。風が海の匂いを運んでくる。足元では木の板がぎゅっと鳴いて、カモメが遠くで鳴いている。時々、心配になるの。だって、ママ、時々悲しい顔をして、お外をじっと見ている...
Life

砂の世界で生きる

私はこの砂の世界で生きている。見渡す限り、砂。空を見上げれば、果てしない空。それ以外に何もない。あるいは、何も要らない——と思えるほど、この世界は単純だ。砂は風に吹かれ、時に丘を作り、時に跡形もなく崩れる。昨日あったはずの景色が、今日にはも...
Smile

呼んだ?

「……僕のこと、呼んだ?」ぴょこっ、と顔を出したのは、森のど真ん中。木と木の間にすっぽりはまり込むように顔を出してみる。僕の名前はコモチ。「……あれっ? 誰もいないなあ……」周囲を見回すけど、ただただ静か。葉っぱがこすれる音と、自分の鼓動だ...
Life

やばい、降りられない

やばいなあ……。さっきまで、「俺って、やっぱり自然が似合う男!」なんて調子に乗ってたのに、今はその自然に全力で裏切られている。ことの発端は、そう、3時間前のこと。たまたま見つけたこの岩に、なんとなく「のぼってみたら映えるかも」なんて軽いノリ...
Life

雨の底

「今日は、よく雨が降るわねえ。」ぽつりと、誰に言うでもなくつぶやいた。けれどこの雨は、もう「よく降る」どころの話じゃない。私の足元にあったはずの地面は、とうに見えなくなっていた。水は膝を越え、腰にまで届いている。いや、それ以上かもしれない。...
Life

旅の終わり

港が見え始めた。青黒い海の向こうに、岸沿いのかすかな灯りがちらちらと明滅している。その光は、まるで長い航海を終えた者たちを優しく迎えるようで、男にとってはどこかロマンティックに感じられた。「もうすぐだね」と、男は目を細めて言った。船の甲板に...
Life

結婚しよう

男さあ、結婚しよう。今すぐしよう。女そんなこと言ったって。まだ、心の準備が…。男何だよ?そんなもの俺たちに必要か?愛があれば十分だろう?女愛だけではだめなのよ。私に毎年、誕生日の贈り物してくれる?旅行に連れて行ってくれる?贅沢は言わないけど...