ご主人さまー、ボール取ってきましたよー！
ああ、しんど。。。
これで何回目だよ。。
バカの一つ覚えじゃないんだから、いい加減にしてくれって。
まあ、実は少し楽しんでいる自分もいるんだけどね。
そうなんだ。
ご主人様（じじさん)がまずは「いくぞ！」という掛け声と
一緒にボールを投げる。
じじさんの手からボールが離れたのを見てから、
オレは一目散にボールに向かって駆ける。
そして、オレはボールに追いつき、それをくわえて
じじさんのところまで戻る。
この単純な作業が最近は楽しくなってる！
いや、勘違いしないでくれ。
オレはＭじゃない。
もともと体を動かすのが好きなんだな。
犬という動物に生まれたオレの習性かも。
ボールを横目に見ながら、走るときの疾走感がたまらない。
ところが、問題はじじさんだ。
年齢のせいか、最近、ボールの飛距離がだいぶん落ちてる。
そう。だから、あの疾走感を味わえるところまでいけないんだあ。
あのじいさんも昔はテニスをやってたらしいから、スポーツマンで
結構、飛距離はすごかったんだが。
そんなことを言いながらも、オレはひたすら走る。
だって、やっぱり、じいさんの笑顔を見たいから。。。
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