【上の台に乗っている親方】
さあ、お前たち!
俺を信じて、回り続けるんだ!
お前たちの命は俺が預かっている!
たとえロープが切れても、俺がジャンプして、
地上でクッションになってやる!
だから、思いっきり回れ!
【回っている人1】
ねえ、あの親方、信じられると思う?
ロープが切れたらどうやって守るっていうのよ。
【回っている人2】
気概ってやつだろ。
あんな言葉かけてくれるの、親方しかいない。
【回っている人1】
でもさ。
……親方、さっき降り方確認してなかった?
【回っている人2】
え?
【回っている人1】
「非常時はこのレバー」って、めちゃくちゃ真剣に読んでた。
そのとき、上から声がする。
【親方】
安心しろー!
俺はいつでも飛び降りる覚悟ができてる!
【回っている人1】
……“飛び降りる”って、自分だけじゃない?
沈黙。
風だけが吹く。
【回っている人2】
まあいい。
どうせ切れないだろ。
その瞬間。
ギシッ。
全員、静止。
【親方】
……落ち着け!
俺がいる!
【回っている人1】
うん、何よりもそれが一番不安。
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